
返戻されたレセプトは、いつまでに出し直せばよいのでしょうか。
明確な提出期限が示されているというより、オンライン請求システムから返戻レセプトを取り出せる期間が、実質の締切として効いてきます。 しかもその期間は提出先によって違い、支払基金は当月と過去11か月分、国保連は連合会ごとに異なります。届いた月のうちに動くのが、いちばん確実です。
- 紙の返戻は、令和6年9月末で送付が終わりました
- 返戻レセプトはオンライン請求システムから自分で取り出します
- 取り出せる期間は提出先で違います
本記事は2026年8月28日時点の告示・通知・疑義解釈に基づいています。
返戻レセプトは、もう送られてこない
まず前提が変わっていて、支払基金はオンラインによる返戻再請求のご案内で「令和6年9月末に、審査支払機関からの紙返戻の送付が終了します」と示しており、令和6年10月以降は、オンライン請求システムからダウンロードした返戻レセプトで再請求する形になりました。
さらにその前段として、令和5年4月以降に行う返戻再請求は、厚生労働省の通知に基づき「診療・調剤年月にかかわらず、原則、オンラインにより請求することとされております」と示されているため、古い診療月の分であっても、オンラインで出し直すのが原則という整理になっています。
つまり「返戻が届くのを待つ」という考え方そのものが、いまは実務と合っておらず、取りに行かないまま時間が過ぎてしまうということが起こり得ます。
返戻レセプトの取り出し先
オンライン請求システムにログインし、「各種帳票等」から「増減点連絡書等」を選んでダウンロードすると、返戻の内容は返戻内訳書に、点数の異動は増減点連絡書に、それぞれ表示されます。
⚠️ ここで区別しておきたいのが、「帳票」と「返戻レセプトそのもの」は別物だという点です。
何を取り出すか | 形式 |
|---|---|
帳票(返戻内訳書・増減点連絡書) | 支払基金はPDF形式。大阪府国民健康保険団体連合会の案内では「これらは『CSVファイル』形式で配信されます」 |
返戻レセプトのデータ(修正して出し直すもの) | 支払基金の案内では「原審査レセプト、再審査レセプト共にオンライン請求システムからCSV形式でダウンロード」 |
帳票は「何が起きたかを読むためのもの」、返戻レセプトのデータは「直して出し直すためのもの」です。前者を見ただけでは再請求できませんし、後者だけでは理由が分かりません。両方を取り出してください。
返戻レセプトのデータは、レセプトコンピュータに取り込んで修正したうえで再請求する流れが案内されています。
いつまでに出し直すか
冒頭の答えに戻ります。取り出せる期間が、実質の締切です。
提出先 | 取り出せる期間 |
|---|---|
毎月5日頃に配信され、当月と過去11か月分 | |
返戻ファイルは3か月 |
⚠️ 国民健康保険団体連合会は都道府県ごとに置かれており、上の3か月がすべての連合会に当てはまるわけではありません。 実際、大阪府と愛知県では配信形式も保存期間の案内も異なっていましたので、加入されている各連合会の案内を必ずご確認ください。
この差は小さくなく、11か月あると考えて動くか、3か月しかないと考えて動くかで、月次の点検の組み方が変わります。
出し直す前に確かめること
返戻されたレセプトをそのまま出し直しても、同じ理由でまた返戻されることがありますので、再請求の前に、次の3つを確認しておくと戻りが減ります。
- 返戻内訳書に書かれている事由を読む(なぜ返ってきたのかを、推測ではなく帳票で確かめる)
- 同じ事由の返戻が、ほかの患者でも起きていないかを見る(1件だけ直しても、翌月また同じ返戻が来ます)
- 修正した内容が、カルテの記載と合っているかを確かめる
3つ目は見落とされやすい部分で、レセプトだけを直してカルテがそのままだと、記録と請求の内容がずれたまま残ってしまいます。
よくある質問
Q. 紙で届いていた頃のやり方は、もう使えませんか。
支払基金は紙返戻の送付を令和6年9月末で終了すると案内しています。現在は、オンライン請求システムから取り出す形が基本です。
Q. 国保も社保も、同じやり方ですか。
システムと帳票名は共通していますが、配信の形式や保存期間には違いがあります。加入されている連合会の案内をご確認ください。
Q. 期限を過ぎたら、もう請求できないのですか。
⚠️ 本記事では、返戻再請求そのものの期限を示す一次情報を確認できていません。 取り出せる期間を過ぎた場合の扱いについては、提出先の審査支払機関にご確認ください。
Q. 毎月、いつからいつまでオンライン請求できますか。
支払基金は「システム利用可能期間である5日以降、受付締め日の10日までの間にオンライン請求いただくことが可能です」と案内しています。⚠️ 返戻の再請求がこの期間に含まれるかは、本記事では確認できていません。
Q. 出す前に不備を見つける方法はありますか。
支払基金は「10日までに電子レセプトを送信いただくことで、受付・事務点検ASP機能にてチェックがかかります」と案内しています。締切ぎりぎりに送ると、この機能で見つかった不備を直す時間が残りません。
本記事は2026年8月28日時点の告示・通知・疑義解釈に基づいています。
記載の内容は一般的な情報提供です。個別の医療機関における算定の可否は、届出の状況・患者の状態・院内の運用によって異なります。実際の請求にあたっては、必ず一次資料および管轄の審査支払機関の取扱いをご確認ください。
執筆・運営:MINORAS株式会社 今井 稔
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在宅医療・訪問診療クリニックのレセプト業務を担当するチームです。算定、返戻・査定対応、月次点検の実務に携わりながら、院内で判断に迷いやすい場面を記事として整理しています。制度に関する記載は一次情報を確認し、医療実務責任者の確認を経て公開しています。


